急性中耳炎を繰り返して慢性化したものを言います。 たいていは子供の頃の中耳炎を大人になっても引きずっている状態です。 慢性中耳炎は「きこえ」が悪くなり「みみだれ」が時々出てきます。 患者さまは「みみだれ」が出なくなれば治ったものと思いがちですが、実は治ってはいないのです。 特に鼓膜にあいた「孔(あな)」は永くそのまま残ることが多いようです。
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原因はいまだに不明ですが耳の中「中耳」というところに「真珠腫」というものができてそれが段々大きくなりまわりの骨とかをこわして広がるたちの悪い中耳炎です。 骨以外にも周囲の神経とかもやっつけていきます。 そのため「顔面神経麻痺」をおこしたり「髄膜炎」をおこしたりあるいは内耳の身体のバランスをとる働きのあるところへ広がると「めまい」をおこしたりします。 この中耳炎の「みみだれ」の特徴はとっても「くさい臭い」がすることです。 手術治療が必要です。
交通事故とかで頭を強く打ったときなどに耳の中「中耳」にある音を伝える骨がはずれた状態です。 音を伝える骨は三つあって鼓膜にひっついているのが「ツチ骨」、それに続くのが「キヌタ骨」そして三番目の骨が「アブミ骨」です。 「アブミ骨」は内耳の「卵円窓」というところにその「底板」をはめ込んでいます。 この三つの骨のつながりがなんらかの原因ではずれてしまうと音はうまく内耳にまで伝わらなくて「難聴」(きこえがわるくなること)をおこします。 手術でそのつながりを修復します。
音を伝える三つの骨のうち三番目の「アブミ骨」の「底板」が内耳の「卵円窓」とひっついてしまう病気です。 底板の周りの骨と卵円窓の縁の骨とがお互いにゆちゃくしてしまうのです。 原因はわかっていませんが「アブミ骨」が動かなくなってしまうので「難聴」がおこります。 「みみなり」もうったえることが多いようです。 この病気は進行性で両方の耳におこります。 ベートーベンが、晩年この病気に かかってあの「合唱」を初演したときはまったく耳がきこえなかったのは有名な話ですね。 手術でしか治せません。
「音」は外界から空気を伝わって(空気の振動で)耳の孔から外耳道を通って「鼓膜」までやってきます。 鼓膜は振動しそれにひっついている「ツチ骨」を動かし「キヌタ骨」から「アブミ骨」と、鼓膜あるいは骨という固体の振動に空気の振動が置き換わります。 さらにアブミ骨の「底板」は、内耳の卵円窓に、はまっていてそこから先は内耳の「前庭階」というところにある「外リンパ液」を振動させます。 すなわち液体の振動に置き換わるのです。 そしてまた別のメカニズムで神経に伝わるのです。 この「音」の伝わるしくみのうち、「耳の孔」から「アブミ骨の底板」までのあいだのどこかにさしさわりがあり「きこえ」が悪くなっている状態を「伝音難聴」というのです。
耳の手術は、手術用双眼顕微鏡を用いて行われます。 耳の後ろや耳の中の骨を削るのに手術用の電動式ドリルを使います。 伝音難聴疾患に対する中耳手術は「鼓室形成術 Tympanoplasty」が多くを占めます。 慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎、耳小骨離断、耳硬化症などの疾患に鼓室形成術が施行されます。 これら伝音難聴疾患のうち、耳硬化症の手術は特別な名前、「アブミ骨手術 Stapes surgery」と呼ばれます。
また顔面神経麻痺に対する手術も耳の手術に含まれます。 それは顔面神経減圧術 Decompression surgery of Facial Nerveと呼ばれています。
さらには高度感音難聴(聾)に対する人工内耳埋込術 Cochlear Implantも勿論耳の手術に含まれます。
手術用双眼顕微鏡には3CCDビデオカメラが付いていて、術者以外の人もその術野をRGB画像でモニタにて観察することができ、またDVDにNTSC信号で録画することもできます。 手術用電動ドリルは一般的に「バー」と呼ばれますが、骨削開の際に熱を発するので、術野を冷却し、かつ削開骨屑を洗い流すイリゲータが附属しています。 高回転の際はバー自身も熱くなるので、バー本体を冷却する水冷装置も別に付いています。